3762 耳を疑った一言
この前の日曜日の昼下がり、久しぶりにファミレスに行った。
店内は、家族連れも多数いて、賑わっていた。
でも待たされることなく、中へ通され、店の真ん中あたりの席に座った。
しばらくして、ひとつ離れた空いていたテーブル向かって、お客さんが歩いてきた。
50歳代くらいの髪の薄い男性と、幼稚園に通うくらいの男の子、小学校低学年くらいの女の子の3人。
僕の後ろを通り、その席に向かおうとする途中、ハッキリと聞こえた言葉があった。
それは女の子が、男性に言った一言だった。
「これから、おっちゃんって呼んでいい?」
一瞬耳を疑ったが、間違いなく、そう言っていた。
これはいったいどういう意味だろうか?
当然、男性(以下、おっちゃん)の答えが気になるわけだが、席が離れていたということや、賑やかな店内の喧噪にかき消されて、わからなかった。
そのおっちゃんが、子供たちに、なにやら見せていた。
はっきりとは見えなかったが、ピンバッチ(ピンズ) が並べられた、B5サイズくらいのコレクション用プラスチックケースだった。
そのあと、おっちゃんは、携帯電話を取りだし、ファミレスの割引クーポンらしきバーコードを子供たち(特に、女の子)に見せていたが、その後、頼んだメニューは、ドリンクバーだけだった。
いろいろ気になったが、もう時間がなかったので、後ろ髪を引かれる思いで、店をあとにした。
しかし…
おっちゃんと、この子たちの関係は何だろう?
どんな事情であっても、ふつう、“おっちゃん”とは呼ばないだろう。
子供たちは、このおっちゃんに懐いていた感じではあったが、ピンバッチなどで単に気を引いてるだけのような気もする。 いずれにせよ、親子じゃないし、親戚でもないだろう。
母親の再婚相手?
まさかの誘拐犯?
どこか昭和を感じさせるこの“おっちゃん”という呼び名が、僕を想像以上に困惑させ、月曜朝の体調不良を招いたような気がしなくもない(うそ)
その後、どうしても適切な答えを見出せない僕の出した結論は…
聞き間違い
…とすることにした。すみません。