7453 東京建築祭「築地本願寺」
「東京建築祭」が始まった。
この企画にあわせて、さまざまなイベントが開催されているが、せっかく行くなら、ふだんは見られないところを見たい。
だから三越劇場はとても満足したけど、おとといの新東京ビルヂングや国際ビルヂングのように、珍しい写真や図面のパネルだけ…というのは、ちょっと物足りなさを感じてしまう。
今日は、ラッキーなことに堀ビルで夕方、限定の見学ツアーに参加できることが確約できたので、別のところを見に行ってみようと思い築地本願寺に向かうことにした。
新橋から築地は距離が微妙で、地下鉄で直接は行けないし、かといってどうしようもなく離れている場所でもない。
2kmもないので、歩いていくことにした。
ふだん歩かない場所を歩くのも楽しい。
ちらっと築地場外市場が見えたが、すごい観光客の数だったが、築地本願寺も人が多い。
外国人観光客も目立つ。
正面の本堂から入って左側に進んでいった先に「講堂」があった。
とても広いホールで、ふだんは講話や仏前結婚式の披露宴会場といった用途で使われていて、こうした公開は行っていない場所らしい。
![ふだん非公開の講堂](https://i0.wp.com/www.ronworld.net/blog/archives/img/2024/05/240525-05.jpg?resize=480%2C360&ssl=1)
![かつては議場だったそう](https://i0.wp.com/www.ronworld.net/blog/archives/img/2024/05/240525-08.jpg?resize=240%2C180&ssl=1)
当初は国会議事堂のような階段式円形議場だったそうだ。終戦直後、正力松太郎の依頼によって、一時的に読売新聞の事務所が置かれることになったため、座席が取り除かれ現在に至る…と解説があった。
天井の照明や装飾もよかったが、講堂の窓から見る中庭も趣があってよかった。
一部の窓ガラスは、わずかに波打っていて、古いことがわかる。
どこからどこまでがふだん公開されていない場所なのかわからないが、廊下を進んでいく。
会社か学校みたいに、たくさんの部屋や部署があって、築地本願寺の規模の大きさを感じた。
先ほどの講堂と合わせて、今回公開されているのは、貴賓室とその隣の貴賓室前室ということで、向かってみると、かなりの行列ができていた。
とりあえず並ぶ。
今日は日差しが強く、非にあたっていると暑さを感じるものの、まだこの時期は湿度が低いせいか、日陰だとカラッとして過ごしやすい。
日陰で並んでいる分には、そんなに負担を感じなかった。
待っているあいだ、本願寺の人が、よく見て行って…と紹介していたのが、この手すり。
築地本願寺を設計した伊東忠太による彫刻だそうだ。
口から手すりが飛び出している。
![消火栓の装飾も気になる](https://i0.wp.com/www.ronworld.net/blog/archives/img/2024/05/240525-15.jpg?resize=240%2C180&ssl=1)
行列が建物でも行列は続く。行列に並んでいるあいだに、さきほどの手すりもそうだし、いろいろと気になる見どころがたくさんあることがわかる。
消火栓の扉のデザインもきっと当時からあるものではないか…なんて想像してみたりする。
だいたい並び始めて30分ほどで、ようやく順番が来た。
思ったよりもかなり狭く、すぐに観終わってしまった。
見どころの説明もなかったせいか、正直言ってけっこうあっけない感じで終わってしまった。
![貴賓室前の廊下からの風景](https://i0.wp.com/www.ronworld.net/blog/archives/img/2024/05/240525-18.jpg?resize=240%2C180&ssl=1)
先ほど講堂から見たのと同じ中庭が見える。
今回は特別に公開されているところだけを見学しただけだったが、ふだんから見られる場所も見どころはかなり多そうなので、また見に来てもいいかなと思った。
とにかく人が多いので、もし来るなら、やはり早朝だろう。
お寺と早朝は相性がよさそうだ。