7483 「“オモシロイフク”大図鑑」展

博物館・展覧会,芸術・デザイン

今日まで開催していた「“オモシロイフク”大図鑑」展の鑑賞のため、新宿の文化学園服飾博物館へ。

どのような衣服でも、その姿形に至るには理由や背景がある。

そこで暮らす土地の気候や、民族の文化などと密接にかかわっている。

世界中のさまざまな衣服を、「ながい」「おもい」「おおきい」「まるい」「たかい」という切り口で紹介していく。

文化学園服飾博物館
文化学園服飾博物館
展示室内は撮影不可
展示室内は撮影不可
最初のほうに紹介されていたのは、時代劇などでも見かける、日本の長裃(ながかみしも)。
やたら長いのはなんでだろう…と思っていたが、これは、裾を長く後ろに引きずって歩くことで、 威儀を正し、立ち居振る舞いを立派に見せるためだそうだ。
同じ袖口が大きく開いたドレスでも、シリアやヨルダンでは外気を取り込みやすくするのが目的だが、アフガニスタンの部族のドレスは、この地域の1日の寒暖差が大きいために、暑い日中は同じように広い袖口から風を取り込むが、冷え込む夜間には、長い袖の中に手先を隠すようにしているのだという。
「“オモシロイフク”大図鑑」展
「“オモシロイフク”大図鑑」展

砂漠地帯での遊牧生活を送るアフガニスタンの部族が使うパイチェという脚半(きゃはん…脛の部分に巻く布・革でできた被服)は、ものすごい長くてカラフルだったが、これは、身近にいる毒を持つサソリや害虫などから身を守るためのものだそうだ。

ビーズでできたドレスはけっこう重いとか、江戸時代の日本で使われた“丸合羽”は、南蛮貿易で来航したポルトガル人やスペイン人が着用していたカバ (Capo)というマントをヒントに作られた…など、いろいろ知らないことも多く、おもしろかった。

ただ、一切の写真撮影が不可なのは残念。

Posted by ろん